少し偏った読書日記

ミステリや科学解説書など少し趣味が偏ってます

2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

スパイたちの遺産

スパイたちの遺産 スパイたちの遺産 (ジョン・ル・カレ/ハヤカワ文庫NV) 引退した老スパイが、昔の作戦にかかわる裁判沙汰のため、当局に呼び出されて尋問を受ける。合間に、証拠として提示された報告書の記述と、老スパイの回想がまじる構成で、決して読み…

マカロンはマカロン

マカロンはマカロン(近藤 史恵/創元推理文庫) 『タルト・タタンの夢』、『ヴァン・ショーをあなたに』に続く3冊目。 「推理もの」だが、殺人事件などが起こるわけではない。フレンチのビストロを舞台に、日常に潜む小さな刺のような謎を、食の知識と洞察…

ビブリア古書堂の事件手帖II~扉子と空白の時~

ビブリア古書堂の事件手帖II~扉子と空白の時~(三上延/メディアワークス文庫) 最初のシリーズの1巻から7巻までは、楽しませてもらった。 主人公の武骨な青年と、古書店の若き女主人の栞子の物語は、立ち上がりこそ、ありきたりなキャラ設定の軽い読み…

三体

三体(劉慈欣/早川書房) 一度投稿した記事を、誤操作で削除してしまったので再投稿します。内容が少し変わるかもしれませんが、あしからず。 話題の中国SF。ケン・リュウの英訳で一躍人気になった。 この作品は、最先端の物理学者が次々と自殺しているが、…

スマイリーと仲間たち

スマイリーと仲間たち(ジョン・ル・カレ/ハヤカワ文庫) ジョン・ル・カレのスマイリー三部作の完結編。 何が完結するかというと、ソ連のスパイマスター、暗号名『カーラ』とスマイリーとの因縁の対決。 ソ連からの亡命者が殺されたため、前作の作戦終了後…